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8ミリ映写機M35を修理(再)

過去の記録をデジタル化しているが、
その過程で、こんなものが出てきた。

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懐かしきFUJIFILM の FUJICASCOPE M35 である。
早速スイッチを入れるも、モーターが回る音だけで動く気配がない。
雨も降っているし、「これで少し遊ぶかぁ。」と
内部を点検する方法を探る、

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なんのこともない、真ん中に大きなネジがあるではないか。
これをゆるめると、

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なんとも機械的な中身だ。そんなに酷使していないからか、意外にきれいだ。

今時の機器は「開けると保証できません。」ばかりだが、
昔の機器は「不具合があったら、開けてチェックしてみて。」と言っているようだ。
そうして、多くのことを学んできたような気がする。
今の機器はブラックボックスが多すぎる。

点検の結果、モーターの動力を伝えるベルトが切れてボロボロになっていた。
40年以上も前の代物で、パーツもデータもない。
寸法を測ってベルトを作るのは、かなり手間暇掛かる。
こんな時はネット検索に限る。
O-リング P50AP が使えるという情報は直ぐ得られた。

早速ホームセンターで、P50Aを見つけた。
最後のPの意味は不明なるも、サイズは適合しそうなので購入(¥248/2本セット)
1本で良いのだが.....

この真ん中のプーリーに、

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ちょいちょいと引っ掛けて終了。

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ちょいと太い気もするが、手で回した感じでは良好。
電源を入れて試運転するも、機能するのは巻き戻しのみ。
正転ではモーターが苦しそうに唸るだけ。
どうやら正逆切り替えのカム等の動きが怪しい。

長年動かしていない「動くもの」は、こういう単純な可動部の固着がみられるものだ。
グリスアップして、正逆切り替えノブをガチャガチャやることしばし。

おお、動いた。
モーターがやや焦げ臭いが、直ぐ馴染んで臭いもなくなるだろう。
一緒に出てきた8ミリフィルムを装填し、壁に映してみる。

タタタタタと懐かしい音(今となっては騒音そのものだが)とともに、
40年以上も前の.....

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さあて、次はこの映像をデジタルにしなくては。
ビデオからDVDに等の、電気的な変換と違い、
一旦可視光になって壁に反射するものを取り込まねばならない。
どんな仕掛けが必要か、呑みながら考えるとしよう。

この画像を見た限りでは、スクリーンのカメラ撮影もまんざらではなさそう。
画面の点滅とカメラのシャッター周期をどう合わせるかが問題だろうと思う。

さすがA型だ。
映写機の箱に予備のランプがさり気なく入っていた。
デジタル化完了まで、この映写機が再び故障しないことを祈るばかりである。

そうして、8ミリフィルムを切って繋げるスプライサーや、

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エディターまで揃っていたのだ。

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デジタル化してから編集する方がよっぽど効率的なので、これらの出番はないだろうが、スプライサー用の接着テープも残っており、フィルムが切れた場合にも安心。

それにしても、我々は幸運な年代なのかも知れない。
技術の飛躍的向上を順を追って体感できるのだから。
これからはどうだろう。
4K や 8K って そんなには感動しないのではないだろうか...と思ってしまうのだ。
「我が家のスタートは 2DKだ!」  って ...関係ないか。

【追】この投稿は、2013年6月の投稿をリメイクしたものです。
その後、映写機M35は順調に動いていますが、
ランプの製造が終わり、その入手が困難になったこと等から、
LED化に挑戦しています。詳細はこちらから。

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