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生きるということ その2

生きるためには
食べなくてはならない

「いただきます」を 考えてみたい

動物や植物の
これまで生きてきた そのエネルギーを
「いただく」のだから
相応しい感謝をしなくてはいけないのだ

今まで 力強く生きてきたものの
その命を 頂戴するのである
尊厳をもって 取り組むべき
所作であると言わざるを得ない

だから
四足でなく 植物のみを
糧に する いわゆるベジタリアンも
いるのだ

だが
植物も 生き物ではある
その生涯を 「いただく」ことに変わりはない
次々生えてくる 新芽が
ひとつの生命体ではないのかもしれないが
力溢るる そのパーツを
「いただく」ことには
動物に違わぬ重みを感じるのだ

飽食の時代
そんな改まった「いただきます」が
忘れられているようでならない

自らが 生きること
それは 食べること
そういう 当たり前の
地球上の生物としての生き様を
真摯に考えられなくなってきているような
そんな風潮が怖い

食欲という
至極当たり前の欲望が
軽んじられているように思うのだ
勿体無いということだけではない
食すること
それが心配なくできることに対する
感謝の気持ちが
遠くなっている

これまで生きてきた
動物や 植物に
大変失礼なこと ではないだろうか

「食」に限らず
今のニッポンには
「感謝」の気持ちが 足りないように思うのは
私だけだろうか

生きるということは
感謝すること
「(あなたの命を)いただく」ことができる感謝の心持ちを
もう一度 考えてみたい

すべてお金で買えてしまうことが
問題なのかもしれないが
もっともっと
文化的な振る舞いが
人間にはできる筈なのである

ニッポンだけが 苦手なことなのだろうか
そうではないと思いたいのだが

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