師走
周辺の慌ただしさを 見てみぬふりをしながら
黙々と
隠れ処(かくれが)を つくっている
床張り作業中である
誰に邪魔されるでもなく
ゆっくり 着実に
プロセスを楽しむ
設計図があるわけでもない
ひらめきと 経験が 織り成す
摩訶不思議な空間である
ほとんど 少年のこころで
わくわくするような 休日が
あっという間に 過ぎていく
さて 床を張り終えたら
照明用の配線をしよう
やわらかな光も 用意しなくては
LEDは まだ高価だから
電球タイプの 蛍光灯か
今夜あたり
ひょっとすると
ティンカーベルを連れて
彼が 現れるやも知れぬ
夜空を見張るか
煙突がないので
サンタは やはり 来なかったが
ネヴァーランドに行くことができれば
フック船長と 人生を語り合えるかもしれない
いくつになっても
隠れ処は いい
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