うすいものがたり

こいものがたり　ならぬ　薄い物語は
毎朝の　できごとである

成長速度を　遙かに超えたと思われる量の
髪の毛を　洗面台に　見出すのである
間違いなく　日々　減っているという　実感である

この歳で増えたら　化け物ではあるが
そうは　思いつつ
なんらかの　レジスタンスを　実行せねばなるまい

それは　なんとかアップのたぐいか
それとも　物理的な刺激か
もう少し　粋なしくみはないものか

【　訓　】
所詮　「無粋」ものがたりなり
あきらめるが勝ち
悟り　かくあるべし