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大きなお世話

外国に出かけて帰ってきたとたんに気が付くことがある。ひとつはめちゃくちゃ高い湿度である。バンコクなどより遙かに暑いような気さえするのだ。これにはひどくガッカリするが、どうしようもないことである。

更に、もっとガッカリすることがある。

成田で飛行機から降りてシャトルに乗ると、直ぐ聞こえてくるノイズがある。

「ドアが閉まります。」「発車します。」「おつかまり下さい」等々

動くものに乗るのだから、その程度の認識は誰でもあるのである。にもかかわらず、 “何も考えないで、素直に私の云うことを聞いておきなさい。” と云わんばかりである。

これがサービスだと勘違いしているのかも知れない。

そういえば、小学生の集団登校の列を交差点で誘導しているPTAの皆様の行動にも気になることがある。お子さまたちの安全を考えるお気持ちは良く分かるのだが、あの誘導では、「自ら何も考えない」「次の瞬間を何も想像できない」「危険を全く予知できない」そんな子供が作られていくような気がしてしまうのである。

安全を教育的に考えるならば、是非、自ら身の安全を考えて行動できるような、そんな子供が育つように優しくサポートしてあげて欲しい。そのためには少しばかりの危険は必要かも知れない。危険を教えることと、危険を見えなくしてしまうこととは全く違うのである。

成田に降りて直ぐ感ずることだが、しかし、直ぐ気にならなくなってしまうことでもある。文化とはそんなものか。

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