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三河万歳

あるお正月の新年会席上でのことである。
三河万歳がよく似合うような、そんなおめでたい席で、その暮れにお母様を亡くされた方に出会った。
ほんの一週間前のことだから、ここは神妙にご挨拶をしなくてはと思い、深々と頭を下げやや小声で、
「このたびは、まことにどうも........おめでとうございます。」

.....
妙にはんなりとした雰囲気であった。三河出たサビか...。

ワンポイント 三河万歳(みかわまんざい)
愛知県の西三河地方を根拠地として、正月初頭、主に関東・関西地方を門付(かどづけ)して回る祝福芸。太夫(たゆう)と才蔵(さいぞう)が一組みになり、才蔵の打つ鼓の拍子に乗って祝言を述べ、滑稽な言葉のやり取りをし、舞を舞って祝儀をもらう。江戸時代に幕府の保護を受けて盛んであった。
【三省堂「大辞林 第二版」より】

ワンポイント 身から出た(さび)
〔刀身そのものから生じて刀身を腐らせる錆の意〕自分の犯した悪行のために自ら苦しむこと。自業自得。
【三省堂「大辞林 第二版」より】

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