健康診断で便潜血検査が陽性となり、
精密検査(大腸内視鏡検査)を受けることとなった。以下、その詳細記録である。
●検査のための検査
検査を受けるためには次の検査が必要とのことで血液採取。
・肝炎、HIV、梅毒 等の免疫血清検査 お陰様ですべて陰性、問題なし。
●検査3日前より
昆布、わかめ、ゴマ、とうもろこし、果物の種など消化の悪いものは食べない。 酒も控える。(これが難しい。) 因みに、「控える」を辞書で調べると、
・あることに配慮して、自分の行動を制限・抑制する。三省堂提供「大辞林 第二版」 とある。
決してゼロにしろとは云っていないのである(勝手な解釈)が、ここは我慢するのみ。
●検査前日
云うまでもなく酒は呑めない。
午後8時までに食事を済ませる。当然のことだが、脂肪を避けた軽い食事がよい。
「水またはお茶は就寝までは飲んでもかまいません。」と案内にある。
つまり寝ている間に飲むなということだが、飲める訳がない!(おじさんの突っ込みは厳しい。)
寝る直前にラキソベロン2錠をコップ一杯以上の水で飲む。
ラキソベロンとはどうやら便秘の薬らしい。
●検査当日
いよいよ当日である。
・午前6時
普段飲んでいる薬があれば飲む。
・午前6時半
プリンペランという効きそうもない(チャランポランみたいな)薬2錠を飲む。
これは吐き気止めのようだ。食べ物を胃から腸へ送り出すのを助けるのが目的とみた。
・午前7時~9時半
マグコロールP 2袋を1800mlの水に溶かして、水薬ガスコンドロップを加えたものを2時間ほど掛けて飲む。
これで便を完全に排泄し、検査にそなえるのだ。
結構いける味である。少し濃いめのポカリスエットてな感じで難なく飲める。
腹も減っているのでメシ代わりでもある。
最初の一杯だけラキソベロン液を加える。
飲んでから30~40分もすると、お腹がごろごろ始まる。
6回(人によってはもっと)、排便を強要された。ほとんど水様。
「なるほど、これで腸を洗うのだ。」と一人で納得。4,5回目にはきれいなものである。
●検査
・午前11時半
病院に到着。検査室前に案内される。移動の途中、排便回数など聞かれ、
少ないような口振り。少し心配になる。
便が検査の邪魔をするなんて、それこそ運の尽きである。
・午後12時半~
1)着替える。外科手術の時羽織るような検査衣と、不織布で出来たパンツをはく。
このパンツ、お尻に穴があいている、尻裂けパンツなり。ちょいと涼しい。
2)血圧を測定し、生理食塩水の点滴を始める。
この点滴で腸の動きを一時的に抑える薬と鎮痛剤を静脈に注射するようだ。
3)検査台の上に身体の左側を下にして膝を曲げて寝る。
4)医師が局所麻酔ゼリーを肛門に塗るやいなや12mmφのカメラがスーッと入って行く。
痛くはない。あっという間の出来事である。
それよりも目は左側のモニターに釘付けとなる。
カラーで自分の町内を一周、 .....失礼、自分の腸内をカラーで見ることが出来るのである。
その昔、ミクロの決死圏という映画があったが、まさに自分が腸に入っている感じである。
5)カメラは80cmも入るようだ。直腸、S状結腸、下行結腸、横行結腸、上行結腸、盲腸の順に進むのである。
小生の場合、横行結腸~上行結腸の間が複雑にねじれているのか、医者が手こずっていた。
なかなか先に進まず、ついに応援の医者までやって来たのである。
6)押したり引いたり体の向きを変えたり、息を吸ったり吐いたりして、なんとか盲腸付近に到達した模様。
ここまでの時間は通常15分程度のようだが、私の場合30分以上掛かっている。
空気でふくらませながらねじれに対応する作業が続いたので、ガスっぱらに...
「気にしないで出して。」と医者は云うが、不可能に近い。
7)次はカメラを抜きながら腸壁を観察、ポリープなどの写真を撮影。
比較的大きなポリープが2~3ヶ所あり、組織をつまんで採取。生検(組織検査)である。
8)以上で無事検査終了。
場合によっては腸に穴があくこともあるというが、 比較的簡単に済んだ。
たくさん注入された空気を「こっそり」追い出すのも技が必要である。
小さなポリープだとその場でつまんでしまうようだが、やや大きいので後日切除するという。
何ヶ所か写真を撮ったので、それらを診て総合的に判断するのでしょう。
癌に移行する可能性が高いというポリープ、発見できて良しとしましょう。
組織検査の結果は2週間後に判明すると云うが、結果がどうあれ、またカメラで見ながらの治療になりそう。
これらの治療や生検の結果を引き続きレポートできるかも知れない。
●素朴な疑問と心配
・カメラの使い回し、例えば、このあと胃の検査には...使わないよねぇ。
・カメラを良く洗浄殺菌しないと、エイズなんかがうつっちゃうかも知れないねぇ。心配。
つづく
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